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実は連載のお話、あっさりとルークを戻すつもりでした(当初のプロットでは)。けどそれでは余りに盛り上がりに欠けるだろうと書いてから気づき、ちょっと回り道を強引に挿入。お陰で追加分はシナリオが無かったのでそれを今作っています。
2話くらい増えました;<ただでさえ早く終わらせたいのに。 あと4話で、ED後はとりあえずの完結になります。 その後はようやく甘さ増量の赤毛が・・・!(アンケート見ますと、やっぱり甘さが激少らしく、すみませんーっ(涙)な心境です;)それと同時にゲーム本編中のあたりをゆっくり埋めていきたいです。 やることばかりが多すぎて、本当に打つのが遅いのがもどかしいですよ。結構時間を割いてるのに現状が精一杯ですから。 たまには日記らしい日記でも書きたいです。 なんか更新履歴代わりになってますもの; こんなことではいけない!(笑)・・・と思いましたので、たまには小話を投下してみます。 時間系列を無視して、いつかは知りませんが甘い赤毛組。 *** 「ルーク」 本当の名前で彼を呼ぶ。 すると相手はものすごく不本意そうな、不機嫌な皺を眉間に刻み、こちらを睨んできた。どうして今更そんな名前で呼びやがるんだこの野郎、とか思っているのかも知れない。 「アッシュ」 続けて、今の彼の名前を呼んでみる。 やはり不機嫌な表情に変化は無かったが、しばらくの間をおいてから「なんだ」と低い声での反応が返ってきた。 「なんでもない」 ごちん。 「いってー!」 何がお気に召さなかったというのだろう。 力一杯の拳で頭を叩かれて、星が目の前をちかちかと散っていた気がする。いくら合いの手を入れるとしたって手加減は大事だぞ、と抗議すれば「うるせぇっ」と悲鳴の様な声。 どうしてアッシュの顔は赤くなっているのか、とても不思議だった。 ぶつぶつと、取り乱す彼の口からは馬鹿な恋人同士がどうとか、ベタ過ぎる会話がどうとか、そんな内容が呟かれていて。けれどルークには意味がさっぱり解らなくて、首を傾げるばかりだ。 けれど解らないこと以外に、解ったこともあって。 「へへっ」 それがなんだか楽しくて、ルークの顔は自然と笑顔になった。 「・・・なんだ」 また「なんでもない」と言ったらたぶん同じように殴られるんだろうか。ちらりとそんなことを考えながら、今度は正しく思ったことを彼へと告げる。 「お前、すげーわかり易過ぎ」 ごちん。 「ってー!」 正直に言ったのに、やっぱり殴られた。 けれど顔を上げたらアッシュの耳は真っ赤に染まっていて、それは殴られたことも気にならないくらい嬉しく感じることで。 さらに上機嫌に笑顔を浮かべると、ルークはそっと彼の肩へと寄りかかった。 「アッシュ」 「・・・だから、なんだ」 ほら、やっぱり。 ルークは肩を通して響く声に、うっとりと瞳を閉じる。 お互いの同じ声、同じ鼓動が、ぴたりと寄り添うようで心地よかった。 彼もそれは感じているだろうか。寄りかかるルークの身体を押しのけるような気配は見られない。 それを良いことに、ルークはこのまま眠ってしまおうかと瞼を下ろした。 「すげー、感動する」 「・・・」 たぶんいま目を開けたら、ぽかんと見下ろすアッシュの顔が見えるんだろう。その目は同じ緑色で、お互いの目の中には同じ顔がそれぞれに映る。 そんな風景を想像して、ルークはくすくすと笑った。 回線を通じなくても、相手の反応や、感情が理解できる。 気がついたことにとても感動を覚えて、それをアッシュにも説明しようとしたのだけれど、ルークは途中でそれをやめた。 たぶんアッシュも同じことを知っているはずだから。 「すげーや、アッシュ」 普通の人には同調なんて出来ない芸当なので、きっとそれが当然なのかも知れない。しかしずっと同調フォンスロットを通じて相手を近く感じてきたルークにとっては、感動するほどの変化だったのだ。 たとえば名前にしても。 「俺はお前の頭の方がすごいと思うぞ」 するとアッシュからはそんな呆れたような言葉が出てきて、褒めているとは思えない含みにムッと口を尖らせた。 「ルーク」 もう一度、その名を呼ぶ。 アッシュは黙ったままでその声を聞いていた。 「アッシュ」 黙ったまま、けれど視線だけは僅かに動いて、ルークを見る。 僅かな動きの変化でも、ルークという名は好まず、ルークからアッシュと呼ばれることに彼が喜んでいるのが伝わってきて。 だからルークは喜びのままそれを言った。 「アッシュ、大好きだ」 ごちんっ。 3度目のげんこつは、いままでで一番痛くて。 「いててて、ひでー、アッシュ」 痛いと呟いてじんわりと目じりに涙を溜めて激しく抗議をした。 目を閉じたままでそうしていると、滲んだ涙を温かい指がそっと拭っていって。あれ、と思っているうちに何かが覆いかぶさってきて。 次に上から降ってきたのは、優しい瞼への、口付けだった。 *** えと、甘さ増量中の赤毛でした。 もうこれくらいいちゃついて貰って良いですよ。ルークに振り回されるアッシュで、そしてアッシュへの愛は常に溢れるくらいの暴走ルーク。馬鹿な子ほど可愛い、という感じで、結局はアッシュもやっぱりルークが愛しいのです。むしろアッシュの方がべた惚れしてるくらいで。素直にそれを表現しませんが。 ・・・馬鹿やっててすみません;
by mmk2005
| 2006-03-11 15:41
| ◆ 小話-アビス
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